专利摘要:
二無水糖(例えばイソソルビド)の、対応する糖アルコールからの改良された製造方法が記載されている。糖アルコールは、酸触媒と混合され、真空を必要とせずに、大気圧及び高温で反応させられる。高選択性及び高収率が達成される。
公开号:JP2011516574A
申请号:JP2011504189
申请日:2009-04-10
公开日:2011-05-26
发明作者:アーベリー,ポール;クリントン,ナイ;シュレック,デヴィッド;ブラッドフォード,マリオン
申请人:アイオワ・コーン・プロモーション・ボード;
IPC主号:C07D493-04
专利说明:

[0001] 本出願は、2008年4月10日に出願された米国特許出願61/043,939号に基づく優先権を主張する。
本発明は、概略的には、二無水糖を製造するための方法、より具体的には、周囲圧力でソルビトールからイソソルビドを製造するための改良された方法に関する。]
背景技術

[0002] ソルビトール及び類似の糖アルコールからの無水糖の製造は、長年の間、特許文献中に言及されている。最も初期の研究報告は、1884年のFauconnierによる1,4:3,6-二無水-D-マンニトールに関する報告であった。それ以来、イソソルビド製造の分野において多数の化学文献が公表されており、関心が高まっている。]
[0003] 1,5:3,6-二無水ヘキシトール類(例えばイソソルビド)は天然物に由来する。したがって、これら化合物は「再生可能な資源」に分類される。さらに、1,4:3,6-二無水ヘキシトール類(例えばイソソルビド)は、化学反応の出発物質及び中間体として使用することができる。例えば、イソソルビドは、医薬化合物の製造、プラスチック及びポリマー製造並びにその他の化学用途、例えば、ポリウレタン、ポリカーボネート類及びポリエステル類の製造に有用であることが報告されている。]
[0004] 公知のイソヘキシド類のうち、イソソルビドが最も重要であると考えられる。出発物質である糖アルコールを脱水するために一般的には酸触媒が使用される。多くの触媒及び反応条件が、その製造の改良に関する請求項記載の発明の主題であった。これらの例を以下に挙げる。]
[0005] 無水糖アルコール類(イソヘキシド類、例えばイソソルビドなど)を製造するための幾つかの方法が公知である。例えば、米国特許第6,639,067号には、有機溶剤の使用を必要とするイソソルビドの製造方法が記載されている。]
[0006] これとは別に、米国特許第6,849,748号明細書には、出発化合物である糖アルコールの良好な変換を達成するために、有機溶剤を必要としないが、減圧下で反応を実施するのが好ましい、イソソルビドに至る経路が開示されている。PCT/US99/00537(国際公開第00/14081号)には、有機溶剤の再利用を伴う連続製造方法が開示されている。]
[0007] D-ソルビトールから出発して無水ポリール類を製造するための種々の方法が公知である(例えば、B. R. Barker,J. Org. Chem., 35, 461(1970); J. Feldmann et al., EP-OS 0 052 295及びDE-OS 30 14 626; Solzberg et al., J. Am. Chem. Soc., 919, 927, 930 (1946); S.Ropuszinski et al.,Prozed. Chem.,48,665 (1969)を参照)。 これらの全ての方法において、酸触媒の存在下、高温で水が発生する。反応が進行するにつれて、二無水ソルビトールの濃度が増加し、他方、ソルビトールの濃度は減少する。]
[0008] 大部分の方法は、濃厚な酸と有機溶剤の使用を含む。Goodwin et al(Carbohydrate Res.79(1980), 133-141)には、濃厚な腐蝕性酸類の代わりに酸性カチオン交換樹脂の使用を含む方法が開示されているが、イソソルビド生成物の収率は低い。しかし、安価な触媒を使用して、好ましくは非常に危険な有機溶剤と高価な真空反応器を使用することなく、妥当な収率で、非常に純粋なイソソルビドを製造するための方法の必要性が当分野で依然として存在している。]
[0009] 無水糖アルコール類は、種々の脱水触媒の作用、典型的には強酸触媒の作用により、対応する糖アルコール類(又は一無水糖アルコール類)を脱水することによって製造される。これら触媒の例としては、スルホン化されたポリスチレン類(H+形);及び、鉱酸類(そのうち硫酸が最も一般的である)が挙げられる。]
[0010] 特に、二無水糖アルコールイソソルビドを形成するためのバッチ法は、ソルビトールのソルビタン(1,4-一無水ソルビトール)への分子内脱水;及び、酸触媒脱水-環化反応におけるソルビタンのイソソルビド(1,4:3,6-二無水ソルビトール)との更なる反応を含む2工程プロセスとして説明されてきた。この方法では、ソルビトールの水溶液がバッチ反応器に仕込まれる。温度は、水を除去するために真空下(35mmHg)130℃〜135℃まで上昇させられる。ソルビトール溶融液が水を含まない場合、触媒(通常は硫酸)を加え、その温度及び真空レベルを維持する。反応の操作可能な温度範囲は非常に狭い。温度が高すぎると分解及び最終生成物の炭化を招き、他方、温度が低すぎると反応水の除去が困難であるために、反応速度が抑制される。この反応は、イソソルビド及びそれより高分子量の副生物を生ずる。この副生物は、おそらくは、2つ以上のソルビトール分子間の水の脱離により生ずるが、その正確な性質は明確に記載されていない(G.Flche and M.Huchette,Starch/Starke (1986), 38(c), 26-30を参照)。また、その他の一無水副生物(2,5-無水-L-イディトール及び2,5-無水-D-マンニトール)もある反応条件の下で生成することが公知である(Acta. Chem. Scand. B 35, 441-449, (1981))。真空を使用すると、イソソルビドの製造が複雑かつコスト高になる。]
[0011] イソソルビドが、例えば容器などの用途で、大量のポリマー及びコポリマー中にモノマーとして使用される場合、イソソルビドは、大量に、そして好ましくは連続法かつ低運転コストで製造することが必要となる。]
[0012] 国際公開第 00/14081号には、無水糖アルコール類(特にイソソルビド)を製造するための連続的な方法であって、少なくとも1種の糖アルコール又は一無水糖アルコールを反応容器に導入する工程;酸触媒と有機溶剤との存在下で糖アルコール又は一無水糖アルコールを脱水して有機溶剤に少なくともある程度可溶性の反応生成物を生成させる工程;反応容器から水を除去する工程;反応容器から溶解した反応生成物を含む有機溶剤を取り出す工程;取り出した有機溶剤から反応生成物を分離する工程;有機溶剤を反応容器に再循環させる工程;の各工程を含む方法が記載されている。このような方法に必要とされる大量の有機溶剤は経済的にも環境的にも望ましくない。]
[0013] 米国特許第6,407,266号には、少なくとも1種の糖アルコール又は一無水糖アルコールと、場合によっては、水を含有するプロセス流を多段階反応器の第1段階に導入し、ついで、高温で不活性ガスの向流と緊密に接触させる連続的な方法が説明されている。この不活性ガスは、プロセス流中に存在する大量の水をいずれも取り除く。次に、この脱水されたプロセス流は、脱水触媒と緊密に接触させられ、高温で不活性ガスの向流とも接触させられて、生成した反応水は除去される。最後に、生成物は、反応器の底部から取り出される。
上記のプロセスにより得られる反応生成物は、約70〜80重量%のイソソルビドと20〜30%の望ましくない反応副生物を含有する。したがって、反応生成物を一段階以上の分離工程(例えば、蒸発、蒸留又はクロマトグラフィー)にかけて、イソソルビドを単離する必要がある。クロマトグラフィーによる分離は、米国特許出願60/246038(2000年11月6日に出願)に開示されている。気化又は蒸留による分離は、イソソルビドの蒸気圧が低いため困難である。例えば140℃で蒸気圧が1.75mmHgしかないことが見出されている。約140℃よりあまり高くない温度での蒸発又は蒸留は、生成物の分解を最小とするのに望ましく、かつ、良好な純度のイソソルビドを与えるが、回収率は不良である。高温(例えば170℃)では、より多量のイソソルビドが回収されるが、低品質である。]
[0014] 米国特許第4,564,692号には、ポリエステル及びポリウレタンポリマーにおいて多価アルコール成分として利用するために必要とされる高純度を達成するために、水溶液からの結晶化を使用する方法も開示されている。]
[0015] 従来の発明の多くは、水の喪失により進行する反応を促進するための高度の水の除去を実現するために高真空を利用することを主張している。高真空下で反応を実施することに伴う高い費用負担、又は、プロセスにおける溶媒の利用(これにより運転コストが増加し、かつ環境面での許可を得る困難性が増加する)なしに高いソルビトール転化率で高選択的にイソソルビドを生成させる連続的な方法についてのニーズが存在する。]
[0016] ソルビトールの1,4-ソルビタンへの縮合反応、及びそれに続くイソソルビドを生成させるための縮合反応において、これまでの研究者は、反応を促進するために水を除去することを、文献に記載していた。従来技術に関する大部分の参考文献は、水の除去を促進するために真空の利用を推奨している。文献中では、イソソルビドの標準的な製造は、硫酸でのソルビトールの処理を含むと記載されてきた(Hockett, R.C., Fletcher, Jr., J. G., Sheffield, E. L., Goepp, Jr., R. M., Soltzbwerg, S., J. Am. Chem. Soc. 1946, 68, 930)。反応は、真空下高温で実施される。反応中、ソルビトールは、最初に1,4-ソルビタンか又は3,6-ソルビタンに変換され、その結果、当量の水が生成する。ソルビタンは、次に、イソソルビドに変換され、その結果、再度当量の水が生成する。水が反応を抑制すること、すなわち少量の水が反応速度に劇的な影響を与えることは、よく知られている。真空を利用する目的は、反応の間に形成される水を除去することであった。その後の方法は、反応混合物から水を除去するために、ガス(例えば窒素)の逆流を利用してきた。水を除去するために真空下で運転するか又はガス流を使用する必要性は、反応器デザインの複雑性及び運転コストを付加する。驚くべきことに、高い選択性及び良好な反応速度は、150℃付近の温度で達成することができ、水の除去のために真空又はガスの散布は必要がないことを、我々は見出した。]
[0017] 米国特許第6,639,067号明細書
米国特許第6,849,748号明細書
国際公開第 00/14081号
国際公開第 00/14081号
米国特許出願No.60/246038
米国特許第4,564,692号明細書]
先行技術

[0018] B. R. Barker, J. Org. Chem., 35, 461 (1970)
Solzberg et al., J. Am. Chem. Soc., 919, 927, 930 (1946)
S. Ropuszinski et al., Prozed. Chem., 48, 665 (1969)
Goodwin et al. (Carbohydrate Res.79 (1980), 133-141)
G. Flche and M. Huchette, Starch/Starke (1986), 38(c), 26-30
Roland Beck, Pharm. Mfg Inc (1996), 97-100
Acta. Chem. Scand. B 35, 441-449, (1981)
Hockett, R. C., Fletcher, Jr., J. G., Sheffield, E.L., Goepp,Jr., R. M., Soltzbwerg, S., J. Am. Chem. Soc., 1946, 68, 930]
[0019] 本発明は、反応中に生成される水を除去するために、真空を利用することなく、ソルビトールからイソソルビドを製造するための方法である。反応混合物の温度及び含水率は、高いイソソルビド選択性及び高いイソソルビド生産性を与えるように反応混合物中の酸強度をコントロールするために調節される。]
[0020] 本発明の目的は、ソルビトールのイソソルビドへの変換のための迅速、選択的かつ生産性の高い方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、反応混合物から水を除去するために真空を必要としない、ソルビトールからイソソルビドを製造するための方法を提供することである。]
[0021] 本発明の上記目的及びその他の目的は、当業者であれば、本明細書をレビューすることによって理解され得るであろう。]
図面の簡単な説明

[0022] 図1は、約10〜20ミリバールの減圧下で実施される中間体ソルビタン及び副反応生成物マンニタンを含むソルビトールからのイソソルビドの製造を経時的に示すグラフである。
図2は、水が反応容器外に出ない密閉条件下で実施される中間体ソルビタン及び副反応生成物マンニタンを含むソルビトールからのイソソルビドの製造を示すグラフである。
図3は、90℃〜160℃の温度範囲にわたる水性ソルビトール/水溶液から放出される水のレベルのグラフである(酸は存在しないため、温度に応じて蒸留により除去される水の量のみを調べる)。
図4は、温度が450分間にかけて150℃まで上昇する間に周囲圧力で実施される中間体ソルビタン及び副反応生成物マンニタンを含むソルビトールからのイソソルビドの製造を示すグラフである。
図5は、出発化合物であるソルビトールの含水率が低い周囲圧力で実施される中間体ソルビタン及び副反応生成物マンニタンを含むソルビトールからのイソソルビドの製造を示すグラフである。] 図1 図2 図3 図4 図5
[0023] ソルビトールのマンニタン(及びイディタン)又はソルビタンへの変換及びソルビタンのイソソルビタンへの変換における各工程は、当量の水を生成する。反応スキームを以下に再現する(スキーム1)。]
[0024] ]
[0025] 本発明は、糖アルコールから糖アルコール無水物の中間体を経て二無水糖を製造するための改良された方法を提供する。適切な糖アルコールとしては、イディトール、マンニトール及びソルビトールが挙げられる。]
[0026] 本発明の反応には酸触媒が使用される。適切な酸触媒は、2つの縮合反応工程を触媒し、かつ反応生成物から効率的に除去することのできるものである。適切な触媒としては、スルホン化ポリスチレン及び鉱酸、例えば、硫酸、リン酸;アルキル、アリール及びアリールアルキルスルホン酸;ポリマーに結合したスルホン酸;トリフルオロメタンスルホン酸;強酸樹脂;酸形の過フッ素化膜;ヘテロポリ酸及びそれらの酸性塩類;ゼオライト;及び酸性白土が挙げられる。使用される酸触媒の濃度は、選択される個々の触媒、反応物質及び反応条件に依存し、約0.1%〜約5%の間の、好ましくは、約0.5%〜2.5%の間の範囲内である。硫酸が好ましい酸触媒である。硫酸の好ましい濃度は、約0.5%〜2.5%の間であり、なおさらに好ましくは、約1%〜約2%の間である。これらの範囲内で数多くの反応が実施されている。]
[0027] 反応が実施される温度が重要である。反応温度が低すぎると、反応速度が遅すぎる。温度が高すぎると、所望の二無水糖の選択性が低下する。好ましくは、反応の温度は、最初、満足な反応速度を生ずる高温に調節され、次に蒸発によって反応中に生成ずる水を除去するために、酸触媒の酸強度を適切なレベルに維持される。反応は、約130℃〜約170℃の間、好ましくは、約145℃〜約155℃の間の温度で行われるが、これら2つの範囲の種々の温度で実施される。反応の温度は、前述した範囲の低い温度からより高い温度へと経時的に勾配をもたせるのがよい。また、糖アルコールの中間体への縮合が支配的である場合の反応温度は、一つの温度範囲で実施することができ、中間体の二無水糖への縮合が支配的である場合の反応温度は、第2の温度範囲で実施することができる。]
[0028] 実施例1
反応は、ソルビトールと硫酸(出発化合物であるソルビトールの0.5重量%)とを反応容器内で混合して行った。容器を125℃に加熱し、約10〜20ミリバールの減圧下で実施した。定期的な間隔で反応混合物の試料を採取し、ソルビトール、ソルビタン、マンニタン及びイソソルビドについてアッセイした。結果を図1に示す。ソルビトール濃度は、時間の関数として滑らかに減少し、約120分後にほぼ0となる(ソルビトールの線は、また、マンニトール及びイディトールも含み、これらは、順次反応して、イソマンニド又はイソイディッドを与える)。ソルビタンが最初にソルビトールから凝縮され、ついで、イソソルビドに変換されるにつれて、ソルビタンの濃度は増加し、ついで、減少する。イソソルビドは、有意な量のソルビタンが生成した後にのみ、相応な速度で生成する。ソルビタンが消費されるにつれて、イソソルビドは、反応混合物中で主要な化合物となる。また、反応混合物は、少量のマンニタン及びイディタンを含有する。] 図1
[0029] 実施例2
10重量%の水を反応混合物に加え、種々の反応中に生成する水がシステムから放出されように反応容器を密閉して、もう1つの反応を行った。反応の2つの工程の各々がさらに(約)10%の水を生成する。本実施例において、反応温度は150℃であり、酸の濃度は1%であった。定期的な間隔で試料を採取し、ソルビトール、ソルビタン、マンニタン及びイソソルビドについてアッセイした。結果を図2に示す。より高い温度及びより高い出発酸濃度の場合でさえ、反応は、48時間後も完了しない。これは、有意に穏やかな条件下で実施される実施例1と対照的であり、反応は約5時間後にのみ完了した。図2から、ソルビトールのソルビタンとの迅速な反応でさえ5時間で完了しないことが理解される。] 図2
[0030] 実施例3
商業的規模の設備を必要とする量では、ソルビトールは、大量の水を含有する。70%のソルビトール水溶液で実験を行い、温度が90℃〜160℃に上昇する場合の反応容器から周囲圧力下での経時的な水の除去をモニターした。結果を図3にて示す。] 図3
[0031] 実施例4
本実施例では、(ソルビトールの量に対して)1重量%の酸とともに、70%ソルビトール水溶液を反応容器に加えた。反応容器は、周囲圧又は大気圧に維持しつつ、その間、表1に記載した温度分布を使用して加熱した。]
[0032] ]
[0033] 定期的な間隔で試料を採取し、ソルビトール、ソルビタン、マンニタン及びイソソルビドについてアッセイした。結果を図4に示す。温度が約125℃に到達するまで(約180分)ほとんど全く反応を生じないことが観察された。その点に到達するまで、水はソルビトールから除去されており、したがって、ソルビトール濃度及び酸強度は増加している。およそこの時点で、諸条件(例えばソルビトール濃度、酸強度及び温度)は、有意な速度で反応の進行が開始されるようなものである。もう一つ時間(240分及び139℃)の経過後、反応は、妥当な速度で生じ、ソルビトールの約半分が反応するが、なお少量のみのイソソルビドが存在する。もう一つの時間(300分及び150℃)の経過後、反応は、125℃及び完全な真空下での反応で達成される速度に匹敵する速度で進行する(実施例1)。] 図4
[0034] 実施例5
本実施例では、反応は、乾燥ソルビトールの溶融液(93%ソルビトール水溶液)を使用して行った。これとは別に、商業的規模で利用可能なソルビトールは、別の工程で水を除去することにより乾燥させることができる。硫酸(ソルビトールに対して1%)を加え、反応容器を150℃まで加熱した。定期的な間隔で試料を採取し、ソルビトール、ソルビタン、マンニタン及びイソソルビドについてアッセイした。結果を図5に示す。大気圧及び150℃での反応は、再度120℃の完全な真空下で同様の速度で進行することが観察された。] 図5
[0035] 実施例6
表2に記載した条件下で一連の反応を行った。大気圧で行われた反応は、全て真空下で実施した反応(実施例1)より高収率のイソソルビドを生成した。]
[0036] ]
[0037] 実施例7
(カール・フィッシャー測定法による分析で)70.78%のソルビトール水溶液を50,172グラムの量(含有されるソルビトール35,512グラムに相当する)でフラスコに仕込み、加熱して11,883グラムの水を除去した。この時点で、349グラムの硫酸を加え、フラスコを150℃まで緩やかに加熱し、この温度に保持しつつ、発生した水を収集した。反応が完了(更なる水が発生しないことにより知ることができる)した後、粗製の物質を蒸留すると、合計19,427グラムのイソソルビドを含有する4つの画分が得られた。これらの画分は、純度約98%〜約99%の範囲であり、別の2,6-二無水糖もさらに1%程度存在している。蒸留した試料の純度を補正すると、該試料は、合計19,100グラムの純粋なイソソルビドを含有することが見出された。残渣は、さらに1,617グラムのイソソルビドを含有し、生成するイソソルビドの合計量20,717グラムを与えることが見出された。これは、イソソルビドに対する化学的な収率72.72%に相当する。しかし、出発化合物であるソルビトールの純度は、わずか96.58%であることが知られており、このことは、実際には、反応の開始時に、わずか34,297グラムのソルビトールしか有しておらず、その値に基づく化学的な収率は75.30%であることを意味する。]
[0038] 実施例8
イソソルビドの製造は、連続攪拌タンク反応器システム(CSTR)でも実施することができる。そのコンセプトは、出発物質を反応器システムに供給する一方で、生成物を取り出すというものである。該システムは、材料が一つの反応器からもう一つの反応器に流れるように設定することもでき、例えば、反応の初期の部分は、低温で実施する一方、さらなる反応は、高温で完了させることができる。我々は、多数の異なるシステムを使用し、我々の実施例では、連続して作動する同一寸法の3つの反応器を使用するであろう。連続的に秤量される耐酸性の5ガロンのプラスチック供給タンクは、恒温浴制御コイルで固定した。ソルビトール基準で1%H2SO4を含有するソルビトールの70%水溶液を約40℃に保持して、結晶化の防止及び皮膜形成の防止を促進する。ジャケット付きの供給導管を水洗浄ピストンを備えた完全な配置のポンプに連結して、ポンプが固着しないようにした。典型的な供給速度は8グラム/分であった。浸漬チューブを通じて3つの1リットルのガラスCSTRのうちの第1のCSTRに供給物を入れた。各CSTRは、コントロールされる電気加熱マントルにより独立に加熱し、冷却水コンデンサに固定した。1つのCSTRから次のCSTRへの流れは、Uトラップを有するオーバーフローの側口を通じて重力により供給し、水蒸気が下降し続けないようにした。頭頂部の縮合物を収集して測定した。典型的なCSTR温度は、約135、150及び150℃であった。連続的に秤量した5ガロンのプラスチック受容タンクは、最終反応器から出される生成物を収集する。典型的な生成物回収率は、約5グラム/分である。この粗製物質を蒸留した時、イソソルビドに基づく化学的収率は70.9%であることが見出された。]
実施例

[0039] 前述の説明及び図面は、本発明を例示する実施態様を含む。前述の実施態様及び明細書に記載された方法は、当業者の能力、経験及び好みに応じて変更することができる。ある順序での該方法の工程の列挙のみでは、その方法の工程の順序に対する何らの制限も意味しない。前述の説明及び図面は、本発明を単に説明及び例示するだけであり、請求項がその通りに制限される場合を除き、本発明は、それらに限定されない。当業者であれば、開示に基づき、本発明の範囲から逸脱することなく、変更及び変形を加えることができるであろう。]
权利要求:

請求項1
糖アルコールから糖アルコール無水物中間体を経て二無水糖を製造するための方法であって、(a)糖アルコールに約0.1〜約5重量%の酸触媒を加えて反応混合物を生成させる工程;(b)前記反応混合物を周囲圧力条件下で約130℃〜約170℃の温度まで加熱する工程;(c)予め選択した量より少量の糖アルコール無水物中間体の残るまで、その反応混合物を約130℃〜約170℃の温度に保持する工程;の各工程を含む方法。
請求項2
糖アルコールが、ソルビトール、マンニトール及びイディトールからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
請求項3
酸触媒が、硫酸、リン酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、アリールアルキルスルホン酸、ポリマーに結合したスルホン酸、トリフロオロメタンスルホン酸、強酸樹脂、酸形の過フッ素化膜、ヘテロポリ酸及びそれらの酸性塩、ゼオライト、並びに酸性白土からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
請求項4
酸触媒の濃度が、約0.5〜約2.5%である、請求項1に記載の方法。
請求項5
温度がプロセスを通して一定の値に保持される、請求項1に記載の方法。
請求項6
温度がプロセスの一部の間に上昇する、請求項1に記載の方法。
請求項7
反応混合物の温度が、第1のプロセス部と第2のプロセス部とで異なる、請求項1に記載の方法。
請求項8
糖アルコールが、ソルビトールであり、かつ酸触媒が硫酸である、請求項1に記載の方法。
請求項9
反応の温度が約140℃〜約155℃の間である、請求項8に記載の方法。
請求項10
ソルビトールが5〜60%の水に加えられる、請求項8に記載の方法。
請求項11
ソルビトールが酸触媒の添加前に乾燥される、請求項10に記載の方法。
請求項12
温度が、予め選択した硫酸/水濃度が維持されるように調整される、請求項8に記載の方法。
請求項13
反応が一つ以上の連続攪拌タンク反応器で実施される、請求項1に記載の方法。
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